3月3日にとあるコトバがきっかけで服作りを再開したくなり、母のシャツを一枚縫いました。
母の服、と何度もこのブログで言っているけどいまいち抽象的かもしれないなと思いましたので、絵に描いてみました。
- 身長は低いが周囲が太い。
- 高齢でバランスが変化しているので若い人向けの服の形が体に合わない。
- 肩の可動域も狭くなってるので着替えしやすいようゆとりが必要。
と、こんな感じ。
母の服作り再開、とりあえずの一着目
といっても母の服を縫うのは5年ぶりで、当時作った原型や型紙をなぜこんな形にしたのか辿るのが面倒くさい。
そこでだいたいの大きさで標準的な型紙を引いてシャツを作って着てもらい、修正箇所を見出すという作戦をとりました。
だいたいの大きさを測るために考えついた方法。2つに折って穴を開けた布をかぶってもらい、脇がどのくらい空いているか・肩の余り・首丈・着丈などを測ります。ちなみに穴の大きさはとりあえず幅15cm、前9cm、後ろ2cm。
※肩幅と袖丈はちゃんと測りました。
このとき、腹回りのいちばん太いところはたぶん120cmくらいかなと推測しました。きちんと採寸をしなかったので推測。
バスト120cmでシャツを製図する
この推測にもとづき、バスト120cmとしてシャツを製図して縫いました。一番太い寸法をバストにしておけば、まあいいんじゃないかなと。
製図は「パターンメーキングの基礎」を見ながら。通常はトルソー原型を作ってそれを発展させてブラウス原型やジャケット原型を作ります。が、シャツ原型はトルソー原型を経由せずに作図できるので、スピード重視でこちらを採用。
袖は本にあったシャツ袖。襟は載っていなかったので引き方がわからず、台襟のないシャツカラーを検索して型紙を書きました。
着用、マスキングテープで修正箇所などをマークする
裾やカフスを仕上げる前に着てもらったところ、やはり大きめでした。裾を前後で同じ高さにするためにマスキングテープでマーク。それから前見頃の幅がたっぷり余っていたのでマーク。後ろ幅はまあまあ。肩幅は確認のために。
さすがにこれは大きいよねと笑ってしまった。^^;
修正しながらわかったこと
前後丈の差に、老いた体の特徴を見る
マークしたシャツを測ってみると、前身頃の丈を11cmも切らなければならないことがわかりました。
この理由として、
- 通常、前身頃はバストのふくらみがあるので後ろ身頃より丈が長くなる。バストサイズに比例して丈も長く必要
- 高齢になると前かがみになり、後ろ丈が長く必要・前身頃の丈は短くなる
このようなことが考えられました。幅についても同様に考えていいと思います。そして一般的な型紙の引き方(私が知る限り)というのは、若い人の体型(少なくとも背が丸くなっていない人)の服を作るためのものなのだと気づきました。
そういえば、5年前はこの事実をまったく考慮していなくて、「後ろ丈が長く必要なのね」程度にしか思っていませんでした。
修正したもののイマイチな結果
丈を前で11cm、脇で5cm短くして、前見頃の幅で余っていた片側6cm(計12cm)分をタックにして処理。結果、いちおうは着れる服になりました。3/19完成。
しかし前首丈がぜんぜん合っていない。もしかしたら、あの布が後ろに引っ張られたせいで首がつかえていたのを、寸法が足りないと思ってしまったのか。あの計測方法は問題がある。
5年前の採寸メモと同じ寸法になったのだが、それも間違っていたのか。今となってはわからん。
長い丈は切れるけど、切ってしまった襟ぐりは小さくできない。
色々だめな服ですが、布の手触りが柔らかくて気に入ったようなので、とりあえず部屋着として着てもらうことにしました。トマトの100円生地だけど意外に良かった。ちゃんとした型紙ができたら同じ生地でもう一着作ろう。
まとめ
適当に引いた型紙を修正するという方法をとった今回、わかったことも多かったけれど、修正しきれない箇所もありました。
やはり普通に採寸をして原型を作っておいたほうが修正の手間がないし、色々発展もさせられるので、次は原型作成&2着目を作ります。
冒頭の、とあるコトバとは「充足感」です。そういえば私、こういうことにも充足感かんじるなぁと思い出して。型紙を作って、それが正解だったときの充足感。(ダークホース読んでるのがバレますね。笑)
5年前に作ったTシャツもボロくなってきてるし。いい機会だと思います。
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